大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

和歌山地方裁判所 昭和55年(わ)620号 判決

判決主文

被告人を懲役一〇月及び罰金一、六〇〇万円に処する。

右罰金を完納することができないときは、金五万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。

この裁判確定の日から二年間右懲役刑の執行を猶予する。

罪となるべき事実の要旨

被告人は、和歌山県伊都郡高野町大字高野山二五八番地において、金剛峯寺製薬工場の名称で、製薬業を営むものであるが、自己の事業に関し所得税を免れようと企て

第一 昭和五二年分の総所得金額は三、二九三万二、六四二円、これに対する所得税額は一、三七九万七、六〇〇円であるにもかかわらず、公表経理上、売上の一部を除外し、よって得た資金を架空名義、無記名の定期預金及び株式等として留保するなどの不正手段により、その所得金額のうち二、五〇五万五、一七二円を秘匿した上、昭和五三年三月一五日所轄粉河税務署において、同署長に対し、総所得金額が七八七万七、四七〇円、これに対する所得税額が一四七万九、一〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、よって右年分の正規の所得税額との差額一、二三一万八、五〇〇円をほ脱し

第二 同五三年分の総所得金額は六、三九八万九、四九〇円、これに対する所得税額は三、三七三万七、六〇〇円であるにもかかわらず、前同様の不正手段により、その所得金額のうち四、九一〇万七、二五八円を秘匿した上、同五四年三月一五日所轄粉河税務署において、同署長に対し、総所得金額が一、四八八万二、二三二円、これに対する所得税額が四四一万八、六〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、よって右年分の正規の所得税額との差額二、九三一万九、〇〇〇円をほ脱し、

第三 同五四年分の総所得金額は七、七一四万三、三九七円、これに対する所得税額は四、二六八万九、七〇〇円であるにもかかわらず、前同様の不正手段により、その所得金額のうち、六、二六七万四、四八九円を秘匿した上、同五五年三月一四日所轄粉河税務署において、同署長に対し、総所得金額が一、四四六万八、九〇八円、これに対する所得税額が四二〇万五、二〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、よって右年分の正規の所得税額との差額三、八四八万四、五〇〇円をほ脱し

たものである。

適用した罰条

所得税法二三八条一項、二項、刑法四七条本文、一〇条、四八条二項、一八条、二五条一項

裁判所書記官 福井功三

(裁判官 濱田武律)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!